病気が確定するまで:2+++ 病気が確定するまで:2 +++『2002年夏』 大学を卒業して就職し、健康的な毎日を送っていたある時。 口を開けると右耳に激痛が走るようになった。 なんとなくイヤな予感がした。 お盆休みに帰省する前に、大学時代お世話になっていた耳鼻科へ3年ぶりに行った。 先生は、「だいぶ病気が進行している」などと、恐ろしいことを口にした。 気がかりだったけれど、そのまま帰省した。 お盆休みが終わり西宮に戻ってきてから、再度耳鼻科へ行った。 その時に、詳しく話を聞くことにした。 先生に、私の病名を聞いてみた。 先生から聞いた説明は次のようなものだった。 「右耳は、真珠腫性中耳炎という病気だ。 鼓膜の内側にある中耳に真珠腫という腫瘍ができる病気である。 その腫瘍は悪性ではないが、厄介なことに放っておくと大きくなってく特徴がある。 中耳には、音を感じる神経へ鼓膜で受けた音の振動を増幅する小さな骨がある。 真珠腫は大きくなるにつれ、鼓膜から他の皮膚、音を伝える骨を溶かしながら入り込んでいき、さらには神経も取り巻いて大きくなっていく。 放っておくと顔にマヒが出たり、脳にも影響が出たりする。 今のところ、外科的な手術をして腫瘍を取り除く他に手段がない。」 一瞬、血の気が引くような思いだった。 中耳炎はとてもポピュラーで、通院さえしていれば怖がることのない病気だと思っていたから・・。 そして、先生は、仕事の都合やお金のことを考えて、なるべく早い段階に手術をしたほうが良い、と付け加えた。 こうして、2002年の夏が終わっていった・・・ next→□病気が確定するまで:3 ジャンル別一覧
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